私とエヴァンゲリオン
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」を見てきた。リメイクなので作品自体より、いままでのエヴァ体験をいろいろ思い出して感慨深かった。ここらで「エヴァ自分史」をまとめておくべきかも。ということで。
1992年 | 第31回日本SF大会HAMACON | 参加者にエヴァンゲリオンの設定資料が配られる。リリースとしてはこれが最初なのではないか? モノクロでキャラとロボットの設定画程度のコピーだった覚えがある。「ナディア」で締め切り破りの実績を揺るぎないものにしていたガイナさん、だいじょぶか? と余計な心配。キリスト教用語とロボットアニメが結びつかず、全くピンとこなかった。 |
1995年 | 本放送 | キリスト教モチーフがかざりとしてだけではなく、ストーリーに深く噛んでる事が分かって評価は180度変わる。この頃既に社会人なので子どもの成長(できてないけど)物語として楽しむ。問題の第弐拾伍話、最終話は単純に「作業が間に合わなかった」と解釈。弐拾伍話でATフィールドの正体は明確に語られていたので、つまりこれは『ブラッド・ミュージック』『地球幼年期の終わり』なのだから、地球規模の視点からぐちゃぐちゃに溶け合った人類の成れの果ての映像がなけりゃダメだろうと思っていた。 友人にTV東京のディレクターがおり、進行についての地獄のエピソードを漏れ聞く。彼女はエヴァの担当じゃなかったが、相当とばっちりをかぶっているようだったww 口止めされてるので詳しくは言えないけど、ちょっと役得(グッズ的な…)もありました。 |
1996年 | テレ東ディレクターの友人と飲み会 | 私の立場は「アニオタ代表」だったらしい。なぜかエヴァ担当の「商事」の人と名刺交換する。「どんなガラクタでもNERVのシール貼りゃ売れるんだからウハウハ」的なぶっちゃけトークにイノセントなオタは大変ショックを受けましたwww。余談だが、このとき「何かアニメ化するのにいいネタを持ってきて」と言われて持参したのが「GOD SAVE THE すげこまくん!」。ここから企画されたのが「みすてないでデイジー」。アニメの出来は……ノーコメント^^;;;;;; |
1997年3月 | 春エヴァ | 映像的には楽しんだが「まあた間に合わなかったの?早くしなよ!」以上の感想はなし。 |
1997年7月 | 夏エヴァ | 希望通りの地球規模での気色悪くも美しいデロデロ映像に大満足。ラストも苦いハッピーエンドで良い。 問題の実写キモオタ映像に関しては、フィクションの消費が現実逃避だと言うとてつもなく単純な意見表明に大苦笑。あんたの帰りたがっている『現実』社会には「客を怒らすな」という大前提があるんですが。まあ渾身の覚悟で繰り出した不気味少女綾波に文脈無視して萌えてるオナニストに一言いってやりたい気持ちは分からなくもない。 |
2007年 | ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 | 見る価値あるリメイク。シンジ君のキャラが違う! 今のお子様には本放送の未発達なシンジ君では「バカじゃん?」の一言で終わっちゃうだろうしなあ。そもそもシンジ君が「命にリスクがあって怖いからエヴァに載るのが嫌だ」とプラグマティックに表明した事があったろうか! 本放送では「なぜ載るんだろう」みたいな形而上的な疑問に終始していたよなあ。理路整然と不満を表明すれば、ミサトさんだってきちんと説明してくれるのだ。しかし、こんなに年齢相応に発達したシンジ君だと、この先の過酷な運命がよけい悲惨だ。ミサトさんがアレを●●●と呼んでいるので、この先全く違うストーリーになるかもだけど……。 何度も何度も描き直されてきた綾波レイの笑顔はあれでいいと思う。「笑えばいいと思うよ」と言われていきなり全開ニッコリできないと思うし。 プロジェクトAなヤシマ作戦はかなり燃える。が、ディテールを細やかに描き込んだ分、エヴァ特有のめくるめくテンポが失われてしまったのがちと不満。 あとBGMの使い方はかなりヒドい。 |