ひとり日和

出身校から芥川賞作家が出たと言うことで、読んでみた。
「ふわふわして地に足がついていない」という批判もあるようだが、それがテーマなんだし、こんなもんではないかなあ。舞台となる京王線沿線の一軒家も効いている。京王線で調布の方に向かうと本当にこういう家あるよね^^;。遠縁のおばあちゃんと暮らすうちにすこしずつ主人公が自立へ目を向けて行くと言う話だが、べつにおばあちゃんに癒されたり和まされたりしてるわけでもないのが結構楽しい。微妙にヤな感じの二人^^;;
そのおばあちゃんの来歴が語られ、それがらみで何か事件がおこればとも思うが、テーマがぼやけるのかも。作中で「こんな関係で良かったのだろうか」と主人公が内省していることからも、これは作者の狙いだろう。
面白いかと言えば全く面白くはないが、純文学たるものそれでいいような気もするし。ただ、「自立」が「普通のまともな職に就いた大人になること」とされているのが気に食わない点ではある。

しかし、いかにもうちのガッコ出身と言う感じの風貌の人だなあ^^;;;;;;