いつまでもデブと思うなよ

いつまでもデブと思うなよ (新潮新書)

いつまでもデブと思うなよ (新潮新書)

前エントリの続きでもある。
ちょうど読んだ日になんだか大変な事になってしまいました。
TVで見るたびどんどん細っちゃってて心配していた岡田斗司夫さんのダイエット本です。

食べたものを詳細に記録するなんてのは、ダイエットの基本なのであって、別に新味はない。「頭でなく体の声を聞く」というのもまあ、女の子の間では常識ですよ。この本の読みどころはそういうことではなくて、ダイエットのフェーズを「助走・離陸・上昇・巡航・再加速・軌道到達」に分け、冒頭にちょっとした文化批評をつけ、最後で人生訓へと風呂敷拡げるその筆力にあるわけだ。フィットネスの専門家にこの本は書けない。「デブには空腹の感覚がない」とかね。うまいなあ。
新鮮味はないし情報量もないけど料理が…題材的にこの言葉はないな。演出にキモがある。そういう意味では良くも悪くもいつものオタキング本。

それだけに、「いいめもダイエット」への抗議は残念。人のアイデアからあらたな演出で何か作ることに文句言っちゃうのは、自分の仕事の否定ですよ。つーかおめー「帰ってきたウルトラマン」とかやってたろーが! まあ、来週公式に本人の意見がブログに載るらしいので、それまではめったな事は言えませんが。

ちなみに、この本に関しては、今売り(今日まで?)のサイゾー10月号の本人連載「夢の島メディア考現学」の記事が非常に面白い。増刷状況を完全に公開している。私の知る限りこんな情報は見た事ない。