殺戮姫

チャンピオンで始まったみさき速の短期集中連載。
今回は大期待。やはりこの人はあり得ないほど純粋な善人と完全にサイコパスな悪人の間の、魂の結びつきを描かねば。

「人がイヤ」と感じると見境なく人殺しをするヒロイン=流にべた惚れされている主人公王士。流を止められるのは王士だけ。とはいえ、流は永遠に殺人衝動を抑えられる訳ではないので、王士はここぞというときに流に殺人を許可する必要がある。そのために凶悪犯の情報を調達してくる流の兄(?)荒生。
……ってあれ?これだけ読んでるとかっこいい戦闘美少女始末人モノみたいだ。そうか。『特攻天女』にしても、なんであんなにえげつない話が少年誌に載ってたんだろうと思うけど、フツーの少年漫画っぽい企画書で迷彩入れて連載を始めちゃうんだなきっと。
この人の能力は悪の描写にあるんだろう。みさき速の描く悪人は非道すぎる。しかも更正不能特攻天女の物凄さはその絶対に許せなく、しかも治らない悪人が親友であり、恋人だと言うところにあった訳だ。殺戮姫においてはその悪の描写がターゲットの凶悪犯に限られ、流の殺人描写は超人っぽい=ちょっとかっこいいところが気になるし、自分が殺人鬼である事を流がきちんと考えてないらしいことも気に食わないが、短期連載なので王士の苦悩を描く事に集中しているのだろう。本格連載に格上げされたら(されるのか?)そちらも掘り下げる事になるだろう。
今日のチャンピオン新刊の第3話が楽しみだなー。