monkey business2008 Spring vol.1 野球号
モンキー ビジネス2008 Spring vol.1 野球号
- 作者: 柴田元幸
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2008/04/18
- メディア: 単行本
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最近の文芸誌創刊ラッシュに遅れじと買ってみた。
良くも悪くも柴田元幸さんっぽい。上品で洒脱なセレクション。逆に言えば燃えるものはない。
野球特集
野球に興味がないのでいまいちのれず。と言っても、スポーツの中で文芸やマンガに親和性があるのは野球だろうと思う。私はサッカーファンだが、サッカーはフィクションにしづらいと思ってる。
シェリー・ジャクソン「血」
母なる大地っていうくらいだから地球は生殖能力のある女性だろう、それなら月経があるだろう、そしたら地球の「月のもの」の始末をする職業が必要だろうという無茶な外挿をほどこした短編。おバカなワンアイデアものかと思ってたら、後半滅び行く職人集団のリベンジになって痛快。
バリー・ユアグロー「ブーゲンビリア」
何じゃこりゃ^^;; 「死にたい人にお薦めの危険な街ヨハネスブルグ」かよ^^;;;; 謎の村を襲撃しては返り討ちに逢い続けるギャング団。指がどんどんなくなるお!! 作者の尊敬する作家はロアルド・ダールとか。納得。
ハーマン・メルヴィル「書写人バートルビー」
うまい。書写の仕事は完璧にこなすが他の雑用は一切拒否、しかも仕事場に住み着いてクビになっても退去しない、そんな部下にどうしても勝てない雇い人。バカみたいだけど、なんか分かるというか…。
古川日出男「怪物たち」
この人の志向するストーリーに全く興味がない。でもこの人の文章が最高に大好きだ。だから雑誌で断片的に読む方が楽しいかも。