クマのプーさんと魔法の森
- 作者: クリストファー・ミルン,Christopher Milne,石井桃子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1977/12/22
- メディア: 単行本
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2/25にあやさんにおすすめされて読んでみた本。
うーむ。イギリスの前世紀の中産階級の生活がよく分かります。『プーさん』ってほとんどミルンの地所内での話なのか。すげー。
まあ大変ですわな、ほとんど人との交流がなく、ナニーと人形だけを相手に暮らしてるといきなり全寮制の学校にぶち込まれる。学校ではかっこつけたい盛りに「小さい頃自分役で歌ったミュージカルのレコード」を聞かされる…イタタタタ。長じれば、くまのみならず自分もプー。父親は著名な作家なのに…orz。どうやって生きようか模索してるところに『プーさんのお友達を作ったんですのよ!』とオカンアートを爆撃される。ふざけんなこっちを何歳だと思ってるんだってなもんだ。
父親や自分と同名のキャラクターへのコンプレックスが相まって、強く自覚されているけど、父親よりもスケールのちっさい生活を強いられるのはきっと、この時代のブルジョア階級一般の悩みなんじゃないか。要は斜陽。お母さんの生活力のなさも斜陽っぽい。お、昨日の日記につながったぞ。
これに関連して。
こないだ『アルプスの少女ハイジ』の再放送をたまたま見た。フランクフルト編なのだが、フツーに「あ、ネグレストされてる子供がいる」と思いました。もちろん当時のヨーロッパ中産階級と我々の子育て観を混同してもしょうがないが、実際作中でクララもハイジもキチガイなわけだから…。